こんばんは!!中の人(X(Twitter):@mAjorstep_jp)です。もうすぐ3歳になる娘が空を見上げて「うろこぐもだ!」と図鑑で覚えた知識を披露してくれました。秋の訪れです。かと思ったら通過する“蚊“。どうしちゃったんでしょう、今年は。
さて、先日の#現代文作問スキルセミナー202310 のレポート記事、第二弾です。前回の記事では、当勉強会で出される「よくある質問」にお答えいただいている様子をお届けしました。
今回の記事でも相澤先生の分析の賜物とも言える「ワザ」の片鱗を感じられるでしょう!
ダミー選択肢の作り方
正答の作り方に関しては、すぐに思いつきますよね。ダミーの選択肢を作るときに悩み続け、そこに美学を見出す猛者がいました。根岸先生もそのお一人です。
【根岸です。誤答肢の見た目にはそれほどこだわっていないのですが、構成には注意を払います。「●●は~~なので……ということ。」のような構成にして、構成は崩さず節ごとに内容をすり替えることで、文章をちゃんと読まないと解けないような選択肢にします。】
こちらはデザイン的な面でのこだわりが光っていますね。結論として、この美学は選択肢を文の短さや言葉の選び方で、「読まずに解けること」を防止するために編み出されたんですね。
では、ずっと模試の作成に携わってこられた相澤先生はどのように考えているのか。模試の作成エピソードから教えていただきました。
センター模試の分析に見る誤答肢作成テクニック
センター模試ではどの選択肢を何人が選択したかがデータでわかるそうです。この話には仰天しました。
【マークシートで採点すれば一発で出てきます。ふつう外部には公開しませんので存在を知らない方はいるかもしれません。たしかに驚くかもしれませんが、仰天するほどのことでもないように思いますが……】
本文中に明らかに記述のないあからさまな選択肢でも、間違える生徒が一定数いるんだそうです。
それだけではなく、「この二択で迷わそう!」と狙っていても、それ以外を選ぶパターンも多いのだとか。
本文中には「Aではない」と書いてあるものを、「Aである」として選択肢を作るパターンもあります。本文中のAという表記のみを見て答えてしまうんですね。
読解技術を身につけていないと、否定表現や逆説、指示語を踏まえている選択肢を選べません。それに、本文中と逆の内容にした方が、後々の読解力の向上が見られて教育効果は高いんじゃないか。と仰っていました。「なんでこんなことが分からなかったんだ!」と痛い思いをするからでしょうね。
あからさまに「これしかないでしょ!」という問題を作ったとしても、間違う人は一定数いるという事実は、誤答に悩む私たちにとって少し救いになりました。
難易度調整の仕方
さて、いよいよ今号の本題です。
素材文選定と並び、これもかなり多かった質問です。会員の皆さんが導き出した結論と類似する点もありましたが、模試の解析の話も併せて考えると、より「説の正しさ」が向上します。